APITAS MEDICAL MANUFACTURING GLOSSARY

専門用語がわかれば、
技術の可能性も見えてくる。

企業の研究、製造設備、規制や特許を読むときに出てくる言葉を、一つずつ短く解説します。 用語を調べたら、そのままメーカーの公開技術や設備を探せます。

企業研究・工場設備・国内技術連携の本文中では、点線付きの用語をタップすると一言解説が開き、「用語集へ」から詳しい説明を確認できます。
技術

AAVベクター

Adeno-associated virus(アデノ随伴ウイルス)を利用し、目的の遺伝子を標的細胞へ届けるために設計したウイルスベクター。遺伝子治療などで用いられる。

実務ポイント委託先の評価では、ベクターの製造系、ゲノム力価、カプシドの品質・不純物、機能に基づく力価を区別して確認する。単にpDNAの製造設備があるだけではAAV製造能力は示せない。
別表記:アデノ随伴ウイルスベクター・rAAVベクター・AAV vector・AAV
分析

ddPCR

Droplet Digital PCR。試料を多数の微小な液滴に分割してPCRを行い、陽性液滴の割合から標的核酸のコピー数を定量するデジタルPCRの一方式。

実務ポイントpDNA・ウイルスベクターのゲノム定量や残留DNAの評価に活用できる。試料前処理、標的配列、阻害因子、分析法の性能を確認する。コピー数の定量だけで製品の生物学的力価は判断できない。
別表記:Droplet Digital PCR・ドロップレットデジタルPCR
分析

HCP(宿主細胞由来タンパク質)

細胞を使った製造工程で、宿主細胞から混入し得るタンパク質不純物。pDNAやバイオ医薬品の精製で管理対象となる。

実務ポイント宿主由来DNAやエンドトキシンとは別の不純物として、除去・分析・品質管理方法を確認する。
別表記:宿主細胞由来タンパク質・Host cell protein
技術

IVT(試験管内転写)

DNAを鋳型としてRNAを合成する工程。mRNA製造では、調製したプラスミドDNAを鋳型として利用する場合がある。

実務ポイントpDNAを最終製品として使う用途と、mRNA製造の鋳型として使う用途を分け、求められる原料品質と工程を確認する。
別表記:試験管内転写・In vitro transcription
製造

kLa(酸素移動容量係数)

気相から液相への酸素の移りやすさを表す指標。培養槽の酸素供給能力を検討する際に使うが、測定条件によって値は変化する。

実務ポイントpDNA製造向け微生物培養槽の比較では、同じ条件・定義のkLaなのか、撹拌・通気・スケールと合わせて確認する。
別表記:kLa・総括酸素移動容量係数
技術

pDNA

Plasmid DNA。主に細菌などで複製される環状DNA分子。遺伝子治療用ウイルスベクターの製造、mRNA製造の鋳型、DNAワクチンなどに用いられる。

実務ポイントpDNAそのものを製品として使う場合と、別の医薬品を作る原材料として使う場合では、品質要件・必要量・管理項目が異なる。
別表記:プラスミドDNA・Plasmid DNA
製造

pDNA製造

プラスミドDNAを製造する工程の総称。微生物培養、細胞回収、溶解、清澄化、クロマト精製、濃縮・ろ過、品質評価などを組み合わせる。

実務ポイント「pDNA製造向け」と書かれた設備でも対応工程は様々。微生物培養用なのか、回収・精製用なのか、装置の対象用途まで確かめたい。
別表記:pDNA製造向け・プラスミドDNA製造
一次情報Sartorius公式|pDNA Production Process ↗確認日 2026-10-16
製造

TFF

膜面に沿って液を流しながらろ過する方法。核酸やタンパク質などの濃縮、不要成分の除去、緩衝液交換に利用される。

実務ポイントpDNAでは分子サイズ・せん断への感受性、膜の選択、回収率、濃縮・緩衝液交換の用途を確認する。
別表記:タンジェンシャルフローろ過・接線流ろ過・Tangential flow filtration
製造

アルカリ溶解

細胞からpDNAを取り出すために用いられる溶菌方法の一つ。細胞由来のタンパク質やゲノムDNAなども生じるため、後段で分離・除去する。

実務ポイントpDNAの損傷や宿主DNAの混入を抑えつつ、次の清澄化・精製へつなげられるかが工程設計のポイント。
別表記:アルカリ溶菌・Alkaline lysis
一次情報Sartorius公式|Alkaline Cell Lysis ↗確認日 2026-10-16
分析

エンドトキシン

主にグラム陰性菌の外膜に由来するリポ多糖などの発熱性成分。大腸菌を使うpDNA製造では、製品用途に応じた除去と品質評価が重要になる。

実務ポイント微生物由来の原材料を使う場合、後段精製での除去・測定方法・対象製品の規格を確認する。
別表記:内毒素・Endotoxin
分析

オープンサーキュラー型pDNA

プラスミドDNAの一方の鎖が切れるなどして生じる、スーパーコイルが解けた環状の形態。pDNAの構造形態別の品質評価に登場する。

実務ポイントスーパーコイル型・開環型・直鎖型の組成は、目的製品に求められる品質に応じて確認する。
別表記:開環型pDNA・Open circular pDNA
製造

シングルユース培養槽

培養液に触れる部分に使い捨てのバッグ等を用いる培養装置。洗浄・切替えの負担を減らす目的で利用され、動物細胞向けや微生物向けの機種がある。

実務ポイントpDNA製造では大腸菌などの微生物用仕様かを確認。酸素供給、撹拌、発泡への対応、使用できるバッグや運転規模は製品ごとに異なる。
別表記:シングルユースバイオリアクター・シングルユース発酵槽・Single-use bioreactor
一次情報Sartorius公式|Biostat STR Microbial ↗確認日 2026-10-16
分析

スーパーコイル型pDNA

環状プラスミドDNAがねじれた高次構造をとる形態。開環型や直鎖型とは区別され、pDNAの品質評価で構造形態の割合が確認される。

実務ポイントpDNAの用途に応じ、スーパーコイル型の比率や構造形態をどの分析法で管理するかを確認する。
別表記:スーパーコイルDNA・Supercoiled pDNA
製造

ダイアフィルトレーション

膜ろ過を利用して、目的分子を保持しながら低分子成分や緩衝液を交換・除去する工程。濃縮と組み合わせて行われる場合がある。

実務ポイントpDNAやタンパク質などの精製後に、目的に合った緩衝液組成と回収率を確保できるかを確認する。
別表記:透析ろ過・Diafiltration
製造

フェドバッチ培養

培養の途中で培地や栄養成分を追加しながら細胞を増やす培養方式。連続的に培養液を排出・回収する方式とは区別する。

実務ポイントpDNA製造向け培養設備では、供給ポンプ、培養状態の監視、酸素移動能力などを合わせて評価する。
別表記:流加培養・Fed-batch
製造

陰イオン交換クロマトグラフィー

電荷に基づく相互作用を利用し、核酸などの成分を分離・精製する方法。pDNAの回収や不純物除去に用いられることがある。

実務ポイントカラム・膜などの方式、核酸の大きさや結合特性、回収率、残留不純物の分離性能を確認する。
別表記:AEX精製・陰イオン交換精製・Anion-exchange chromatography
分析

宿主由来DNA

製造に使用した宿主細胞に由来し、目的物に混入し得るDNA。pDNA製造では目的のプラスミドと宿主のゲノムDNAを区別して管理する。

実務ポイント宿主DNAを目的pDNAと分けて測定・除去する必要があり、原料・工程・最終製品での管理点を整理する。
別表記:残留宿主DNA・Host-cell DNA
製造

清澄化

培養液や溶解液から細胞片・沈殿物などを分離し、後段の精製に適した液を得る工程。ろ過・遠心分離などが用いられる。

実務ポイントpDNA製造では溶菌液の粘度、固形物の性状、目的DNAの回収と後段への負荷を考える。
別表記:清澄化工程・Clarification
一次情報Sartorius公式|pDNA Clarification ↗確認日 2026-10-16
製造

微生物用バイオリアクター

大腸菌などの微生物を培養するための反応・培養装置。通気・撹拌・温度・pHなどを管理し、対象となる微生物と培養目的に合わせて設計される。

実務ポイント動物細胞向けの培養槽と同一視しない。pDNAなどの高密度培養用途では、酸素供給・熱除去・撹拌などの仕様が重要になる。
別表記:微生物用発酵槽・微生物培養槽

用語解説の読み方

一般的な技術・薬事の説明です。企業名で登場する「マイクロ波化学」と、製法の「マイクロ波固相合成」のように別の意味を持つ言葉は区別しています。 原典を確認した用語には一次・二次・三次情報の区分と参照先を掲載しています。個々の企業の設備、薬事認証、特許の現況は、各企業の公式資料と公的記録からご確認ください。

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